企業研究⽅法①四季報で調べる
企業研究に⽋かせない資料ともいえるのが、東洋経済新報社発⾏の『就職四季報』『会社四季報』です。
『会社四季報』には、全上場企業の会社概要や株式情報などが詳しく掲載されており、業界記者による独⾃のコメントや業界予想は必読です。
『就職四季報』は、経済的な観点よりも就職情報に特化しています。企業の基本的なデータのほか、年収や離職率など、企業説明会では聞けないような情報も掲載されています。何よりも企業の⽐較研究に便利です。
また「働きやすさ・⼥⼦活躍版」もでており、⼥性に特化した項目に加え、性別を問わず活躍できるかがわかる内容です。
就職四季報の⾒⽅


①選考情報
エントリーの時期や選考過程だけでなく、エントリーシートや書類選考の通過率も載っています。就職活動の計画を⽴てる際に活⽤できます。
②平均年収
平均年収を⾒るときは、平均年齢と併せて⾒ましょう。平均年齢が 30 代の会社と 40 代の会社があれば、40 代の会社のほうが 30 代の会社よりも平均年収が⾼くなるのは当然です。平均年収だけで⽐べてはいけません。
③残業
⽉の平均残業時間が載っています。⽉ 30 時間以上の場合は、多いほうです。NA(No Answer)の場合は、残業が多い可能性もあります。
④給与‧ボーナス、週休、有休
つい「初任給」に⽬がいきがちですが、年代別の平均賃⾦を確認し、⼊社後の伸び率についても把握しましょう。ボーナスの⽀給実績も、業績と連動する重要なポイントです。また、育休は期間だけでなく取得者数も確認しましょう。男性の育休取得者数が記載されている場合もあります。
⑤勤続年数
ここでは、⼊社した社員がその後も勤め続けているかがおおよそ判断できます。設⽴年数と照らして「平均勤続年数」が短すぎる場合は、無理な働き⽅や残業を強いていることもあるので注意が必要です。
⑥3年後新卒定着率
おおむね 7 割を超えていれば安⼼ですが、採⽤数が少ない場合は定着率が低くなることがあります。例えば、採⽤⼈数が1名で1名が離職した場合は、0%と出てしまいます。数値が低い場合は他の項⽬も併せて⾒ましょう。
また、NA(No Answer)の場合は、定着率が低く掲載したくない可能性があります。
⑦男⼥別採⽤数
毎年の採⽤数や男⼥⽐に偏りがないか、従業員数に⽐べて採⽤数が多すぎないかをチェックしましょう。
上記の離職率とも併せて確認し、すぐに辞めてしまうことを⾒越して⼤量採⽤していないかも要確認です。
⑧会社データ ( 業績 )
「売上⾼」は会社全体の売上、「営業利益」は本業でどれくらいの利益が出たかを表します。志望企業がきちんと利益を出せているかは、⻑く働くうえで肝⼼な要素であり、必ず知っておきたいところです。